中国製紙工業は水不足と廃水排出による環境汚染問題を抱えており、業界の発展に悪影響を齎している。廃水を少なめ、或いは廃水を出ないパルプ製造法を開発するのは業界のコンセンサスとなっている。
世界共通認識となりつつ環境保護及びプラスチックフリー観点から、包装業界では、今ペーパ類の需要が拡大している。既存製紙プロセスもよりグリーン化に改良する必要がある。中国では「多草欠木」という特徴から、製紙原料は非木材チップ化に切り替える必要がある。森林を保護し、生態バランスを維持し、木材チップ代替品とワラなど由来パルプの開発に力を入れることが重要になってきている。
金堂技術は、パルプ製造前処理廃水のゼロエミッションを実現する。適用原料には木材チップ、古紙、ワラなどが含まれる。古紙の再使用際に古紙から粘着物の発生を抑制し、パルプ品質、パルプ収率と経済効果を高めることが期待できる。
1.粘着物の付与
現在、中国の製紙パルプ原料は主にアメリカ、欧州、日本などから輸入古紙に頼っている。環境に優しいが、パルプ製造過程における主な障害の一つは粘着物の発生問題である。この物質の存在により、その後の製紙工程において毛布、成形網、乾燥網などに付着することで、抄紙機がスムーズに動かすことができない。
2.エネルギー消費が高く、且つ非効率的
ワラは靭皮部繊維が長く、木質部繊維が短いという特徴がある。パルプ製造時に大量の薬品が使われると、コスト増加だけでなく、環境汚染負荷も高くなる。
既存設備:
既存設備を変更することなく、直接添加法で簡単に作業する
苛性ソーダ代替:
苛性ソーダ(NaOH)、過酸化水素水及びその他の化学助剤を添加するなく、1剤のみで、短いプロセスで処理できる
含有成分:
苛性ソーダ、APEO(アルキルフェノールポリオキシエチレンエーテル)などを含まず、水と任意の割合で急速に希釈する
使用効果:
棉茎、ワラなどに含有しているリグニン、ペクチンなどを迅速に除去することで、セルロース繊維へのダメージを低減し、パルプ品質を向上する。低アルカリ条件下でスラリーを作成することができ、収率も向上する